終わりゆくサービスを見つめながら

 
外出自粛生活も2年と4ヶ月ほどになり、すっかり家から出ずに生活できるようになってしまった。最近はまた感染者も増えてきて、住んでいる地域で予約が始まり次第、ワクチンを早く打ちに行きたいと思っている。そんな折、便利な生活を支えてくれていたあのセンサリーなサービスがもうすぐ終わるという。

IMG_5986

画像出典元:Amazon https://www.amazon.co.jp/

Amazonパントリー
規定の箱(パントリーボックス)に収まる範囲でいろいろな商品を詰めて注文できるサービス。

通販といえば送料がかかるので、同じ商品の箱買いになりがちなところを、一回につきバラで色々と買えるところが魅力だ。家から近所のスーパーは微妙な距離にあるので、疲れやすい私はかさばる日用品を買うのに以前から利用していた。生鮮食品などは選べないが、レトルトカレーなどはもちろん、うまく選べば水で戻す野菜や豆、ささみ肉、豆腐といったパック品を揃えられる。もちろんカップラーメンやお菓子などの食品も買える。ほぼネットスーパーのように利用できて、このところは重宝していた。

また、Amazonは「置き配」ができるので、受け取るためにコミュニケーションをしなくて良いところが、人と話すのが苦手な私としては大変気に入っている。ドア前に置かれている箱を家の中に運び込む度、PS4ゲーム『DEATH STRANDING』の世界の住人になったような感覚を味わっている。BT(DEATH STRANDINGにおける正体不明の怪物)ならぬウィルスから逃れる生活は、ポーター(配送人)達の助けなくして成立しない。

このお知らせを目にしたとき、「ああ、コロナ禍で、わたしのような使い方をする人が増えて、負担をかけてしまったのかもしれない」と思った。道具しかり、サービスしかり、想定された使い方をしないために使えなくなってしまう、というのは、便利なものほどありがちなことのひとつだ。

サービス終了まであと1ヶ月弱。これに代わるサービスが見つけられるだろうか、というのが、小さいようで重要な生活の悩みである。
 
 
marf