センサリーな児童向け吸音テント、ジャクエツなどが共同開発
画像出典元:福井新聞 https://www.fukuishimbun.co.jp/
センサリーデザイン最前線 第53回
ライターの青いロクです。『センサリーデザイン最前線』は、ひとりひとりの感覚の違いに寄り添うデザイン、センサリーデザインの最新の話題をお届けするコーナーです。
福井新聞、中日新聞、および業界chに掲載のニュースリリースによれば、株式会社ジャクエツ・福井県工業技術センター・福井経編興業株式会社の共同開発で、幼児教育向けの吸音性のテント型教具「カルム」が開発されたとのことです。
吸音テント 穏やか空間 ジャクエツ(敦賀)など 教具を共同開発
県工業技術センターと県内企業が保育向け音響製品を開発しました!
吸音パネル等での騒音対策はこれまで試みられていたものの、遊びの環境に溶け込める吸音性の教具は全国初とのこと。今年5月にジャクエツの展示会で披露して予約販売を始めたところ、全国の幼稚園などから多くの注文が入り、今月1日から納品しているそうです。
本製品は、とくに自閉症スペクトラムなどの発達障害児を対象にしたものではありませんが、騒音のみならず、視覚刺激にも過敏な発達障害児にとっては、吸音パネルによる環境改善よりも視覚のストレスが少なく、より楽になれるのではないかと思われます。
今回の製品は、子供が遊ぶ騒音に合った性能にしているとのことですが、商業施設やスポーツ施設などにもそれぞれの音響や必要な大きさに合わせたバリエーションが展開されれば、一般の方と感覚が過敏な障害児・者とが快適に過ごせる場所が増えそうです。
青いロク
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