ASDをもつグレアムさんは、スケボーをこよなく愛する

youth
Y = ユース(青春)

熱い思いを胸に活動する、テントントさんのハートフルなチャレンジ。
 
 

テントントさんがやってみたコト 第14回

こんにちは、TENTONTO編集長のユミズ タキスです。このコーナーでは、多くの人と感覚の違いを持って暮らす人=テントントさんのうち、自分の抱える感覚の違いに基づいて活動をされている方々をご紹介しています。本日はイギリス在住のアスペルガーをもつスケートボーダー、グレアムさんです。

Mass Appeal: Meet Graeme, a Skateboarder with Asperger’s

graeme

アスペルガーをもつスケートボーダー、グレアムに会ってください

イギリスのスケートボーダーたちは、アメリカの凄腕ライダーと競えるだけの実力があります。ロンドン宮殿のスケートチームのような魅力的な技が繰り出せないような人々でさえ、ある種の「ストーリー」をもっています。当マスアピールの記者、ウィル・ロブソン-スコットは、アスペルガー症候群を持って暮らし、スケボーをするグレアムの中に、そのような唯一無二の人物の姿を見出しました。ロブソン-スコットは以下のように述べます:

「グレアムはロンドン・スケートボード・コミュニティーの主要メンバーとして25年の、情熱的なスケートボーダーです。定例のスケートイベントに通い続ける彼の、「カルチャー」に対する奇抜さと情熱は、彼のアスペルガー症候群の症状を通して強調されています。誰でも自分の顔を笑顔にするための何かしらを、日々の暮らしの中で持っているものです。グレアムにとってはそれがスケートボードでした。」

自閉症の一種であるこの症候群は、どんなときでも活発な言葉のコミュニケーションをすることと、彼の気まぐれが生むくねくねした動きをすることがあります。しかし、彼はスケートボードをすることによってどうやらそれらをコントロールしているようです。例えばよくあるケースとして、ある技をマスターする際の何かを克服するためのフラストレーションがある場合があります。彼のもっとも注目すべき点は、どのように彼がそのようなスケートボードをシンプルに自分へのセラピーとして認識しているのかということです。彼の思慮深くメタな捉え方は、彼のもつ症状の現われとして知られています。それは「知識のたまもの」として評価され得るものです。

ASD(自閉症スペクトラム障害)者とスケートボード。実は欧米では、ASC(自閉症スペクトラム症状)由来の感覚を満たす遊びとして、スケートボードに注目が集まってきています。どうやらスキーやスケート格闘技ロッククライミングなど、バランス系のスポーツとASCは、相性がよいようですね。今後も当サイトで海外での発達障害とスポーツに関する話題をご紹介していきます。
 
 
 

~こちらは2015/12/28公開の記事の再掲載です~