コラム:栗原類さんの告白

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Y = ユース(青春)

熱い思いを胸に活動する、テントントさんのハートフルなチャレンジ。
 
 
モデルの栗原類さんがテレビで発達障害をカミングアウトされて、もうすぐ2年になりますね。TENTONTOno.7でも取り上げた、栗原さんの言葉。発達障害の本質的な部分の認知と理解は、この2年でどれだけ広まったでしょうか。カミングアウト当時のテントントの記事をご紹介します。
 

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ASD & ADHD MAGAZINE TENTONTO 代表のユミズ タキスです。本日はファッションモデルの栗原類さんが自身の発達障害を告白されたことについて、TENTONTO編集長として感じたことを述べてみたいと思います。詳細はこちらの記事をご参照下さい。

ライブドアニュース:栗原類 「あさイチ」で発達障害の一つADDであると告白
http://news.livedoor.com/article/detail/10150848/

また自身のブログでも思いの丈を伝えられています。

栗原類のブログ:改めて
http://ameblo.jp/louiskurihara-ege/entry-12031046422.html

芸能に疎い私は今日朝の栗原さんのニュースを受け、友人に尋ねたり栗原さんの出演された番組をみたりして、栗原さんのことを知りました。栗原さんの振る舞いや、告白された感覚過敏や意思疎通の困難から、注意欠陥障害(ADD)のオーバーラップのあるアスペルガーを持つ方と私には感じられました。感覚統合障害(SID)や感覚処理障害(SPD)ともされる感覚過敏・鈍麻は、注意欠陥多動性障害(ADHD)やADDのみを持つタイプの方にはあまり現れることはないとされています。

私達のフリーペーパーTENTONTOの創刊時には、自閉症スペクトラム(ASD)の方の持つ感覚の違いを伝えるセンサリーデザインとして、「アスピーバッジ」というバッジをつくりました(創刊号に設けた広告欄はこちら。現在も同価格で取り扱っております)。栗原さんの告白された幼少期からの音の感覚過敏は、「大きな声を出さないで」という言葉として、多くの方に伝えたい感覚の違いのひとつでした。

栗原さんは自閉症スペクトラムの特集の中で自身のADDの診断のことや感覚の違いを告白し、さらに歪んだイメージを伝えるメディアでの発達障害の取り上げられ方についても言及されました。今20歳で8歳のときにアメリカで診断を受けられたとのことですから、診断を受けて12年間過ごした当事者の思いを、正直に伝えて下さったのだなと感じました。

メディアでも少しずつ発達障害について取り上げられる機会が増えているように感じています。発達障害の正しい認知と感覚の違いから生じる問題の解決についての取り組みが広がるよう、私達TENTONTOもできる限りのことをしていきたいと考えております。
 
 
 

~こちらは2015/05/25公開の記事の再掲載です~