とっさに喋るのが苦手な場合の買い物の工夫

店で買い物をするというのが前から苦手で、今でも不便さがある。

万引きや食い逃げなどしてしまったらもちろん捕まってしまうし、私は臨機応変な対応がまったくできないので、警察に連れていかれたときに自分の有利になることを言えない可能性が高い。

また、たびたび職務質問をされることから、まわりから挙動不審と思われていることを知っている。警察官の信用を得るのはとても難しそうだ。

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私は活舌と発音が悪い。聞き取りも苦手だ。

フライドチキン等のホットスナックは、口頭で注文しなければならないため、私にとって難易度の高い買い物のひとつである。

突然「〇〇チキひとつ…」などと発言しても、店員が聞き取ってくれる可能性が低い。聞き返されても内容を理解し辛い。

対応策の例としては、列に並び始める前にあらかじめ目当てのチキンが温まっているのか、什器の前に立ち2秒ほど見つめて確認してから並ぶことだ。「この客はチキンを注文しそうだな」と店員に伝わる可能性がある。

もちろん、チキンを温めている什器がすぐとなりにあれば、指さして注文すればより確実だ。

さらにチキンと飲み物を一緒の袋に入れるかどうかとかなどと聞いてくるのだが、この時の質問が「袋はいっしょにしますか?」「袋は別々にしますか?」などと統一されておらず、よく聞き取れないままハイまたはイイエで答えてしまうと思う通りに行かない。

そこで「いっしょで」と答える。最近気づいたのだが、私は無意識にかかとを1~2センチ浮かせ全身で意思表示をすることで、言葉が伝わらなかった場合に備えているらしい。

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他の業態、例えば飲食店においても、注文の仕方や支払い方が決まっているチェーン店を優先的に選ぶ。先払い・食券式のほうが食い逃げしてしまう心配がないので安心できる。

セルフうどん店などは、指させるメニューがなく、口頭で注文しなければならず大変だ。しかも、どんどん後ろから他の客が来る間で揚げ物などを選ばなければならない。

支払いは、可能なら電子マネーを使う。多くの客に並ばれたまま、硬貨を出すのはとても大変だ。

ただ電子マネー対応の店は、多くの種類(SUICA, NANACO… など)に対応しているため、自分が何を使おうとしているか確実に伝えなければならない。

そこで口頭で「〇〇で払います」と伝える際には、カードをケースから出し、店員に見えるように示すようにしている。

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以上のように、喋るのが苦手なので、身振りなど別の方法も交え買い物をしている。今後、例えばセルフレジの性能向上および普及などによって改善されることを期待している。

現状では、まだ万引きと間違われてしまうのではないかという不安感も残っている。それに手が不器用な不便さは引き続き残るため、バーコードを読み取らせたりビニール袋を一枚取って開けるのも、かなり苦労する。
 
 
青いロク