アスペル・シアター:Worst Fear

今回もBuzzFeedより、自閉症者のドローイング画集『Drawing Autism』を特集した以下の記事から1枚を紹介。アスペルガーをもつ女性、マリリン・コーショーによる、彼女の内面を描くコラージュ作品。彼女はコラージュのほか、ドローイング、写真、クラフト作品を展開している。

http://www.buzzfeed.com/alanwhite/13-extraordinary-pictures-by-autistic-artists#.nf8G8aqRB3

“最悪の恐怖” マリリン・コーショー

enhanced-8353-1398762234-1マリリン・コーショー/”Drawing Autism”より

私のデザインは、自閉的なマインドを反映していることがよくあります―細部と順序を描く点において。順序を創り出すことは、細切れになる感覚を抑えてくれるのです。

評:自閉症者は、その行為の怖ろしさでしばしば人をすくませる。システム化指数(SQ)の高さゆえ、人の営みの多くをシステムで捉えてしまうことで、成果物に「血」が通わなくなるからと私は考える。眼球が黄ばんで色の見え方が変わっても、本人はそのことに気が付かないように、自閉症者はその「人らしさ」の欠如に鈍感である。とはいえ、それは人らしさを自閉症者がもっていないことの証明にはならない。自閉症者は自閉症者で、自分の枠において人らしい濃淡を見出し、名付けて、日々を暮らしている。この「最悪の恐怖」は、単なる怖ろしい絵ではなく、コーショー氏のシステム化された濃淡における恐怖の象徴であり、結晶と言える。

ユミズタキス