VANS、自閉症スペクトラム児向けシューズの新ラインナップを発表
画像出典元:CNN https://edition.cnn.com/
センサリーデザイン最前線 第56回
代表のユミズです。本日のCNN Healthのニュースにて、シューズブランドVANSより自閉症スペクトラム児の感覚に寄り添った、自閉症啓発コレクションの新バージョンが発表されたと報じられました。
自閉症スペクトラム障害をもった子どもあるあるの感覚過敏や習慣からくる困難に配慮した、靴で日常生活につまづかないようにするためのセンサリープロダクトです。
Vans、センサリー・インクルーシブな要素によりデザインされた、新しい自閉症アウェアネスコレクションをリリース
親たちは、自閉症スペクトラム障害を念頭に置いて特別に設計された、Vansがリリースした新しい靴のラインに歓喜しています。
その新しいフットウェアコレクションは、落ち着いた色調、触覚、視覚、音に焦点を当てた機能などセンサリー・インクルーシブな要素を備えていると、同社は水曜日に発表しました。(中略)
コニー・ラボフは、コレクションを見たとき涙を流さんばかりだった、とCNNに語りました。
彼女の8歳の息子のローガンは、3歳のときに自閉症スペクトラムと診断されました。「ローガンはごく限られた言葉の表現しかできず、靴にもいつも苦労してきた」と彼女は言いました。
靴ひもを結ぶことができないので、彼が成長して足のサイズが大きくなるにつれ、ひもがない特製の靴を見つけるのは常に困難だったといいます。
コレクション内の靴のほとんどは、簡単に装着できるスリッポンとして設計されています。ある一つは子供と幼児専用に設計されており、確実に足にフィットさせるためのフック&ループ(一本だけのひもによる閉じた構造)が用意されています。
「フック&ループにより、自分で靴を履き、必要なきつさに合わせることができます」とラボウフ氏。
「つま先の補強が意味するのは、靴を変えることを気に掛けずに、慣れた靴を長く履くことができるということです」。(中略)
VANSは、このコレクションによる収益から少なくとも1万ドルを、自閉症の子供たちにスケートボードを教える非営利団体であるA.skate Foundationに寄付します。
翻訳:Yutani
2014年春から展開しているVANSのこのシリーズ。自閉症スペクトラムを持っている私にとっても、靴はなにかと気になってきた要素です。記載のある通り、脱ぎ履きの面倒でなさや、気に入って使い馴染んできたときに長く履ける頑丈さ、といったものは重視したいところです。
偶然か必然か、オフではVANSの落ち着いた色合い(くすんだ空色とオレンジ)のスニーカーを愛用しています。これはファッション好きなTENTONTOの定型発達メンバーに見繕ってもらったものでもあり、VANSは見た目の印象と諸々の機能への配慮がされた、よいプロダクトを作っていると個人的には思います。
こういった企業が商品開発によって、自閉症スペクトラム児・者の啓発や支援を行なう取り組みが浸透していっていることを嬉しく思います。
ユミズタキス