ADHDデジタル療法ゲームアプリ、年内にも国内で普及開始

 
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センサリーデザイン最前線 第70回

今から5年前の記事、センサリーデザイン最前線 第58回にて紹介しておりましたアメリカのADHDデジタル療法ゲームアプリ『エンデバーライド』。今月18日、塩野義製薬株式会社によって国内製造販売承認が取得されました。日本国内での発達障害児向けデジタル療法ゲームアプリ普及の先駆けとなるニュースになります。
 

 
塩野義製薬、ADHD治療アプリの製造販売承認を取得 – 日本経済新聞

小児期における注意欠如多動症(ADHD)に対するデジタル治療用アプリ 「ENDEAVORRIDE(エンデバーライド)®」の国内製造販売承認取得について – 塩野義製薬
 
 
こちらの記事によると、日本国内での臨床試験の結果、米国での臨床試験と同様、ADHD児に対して不注意、多動性、および衝動性において良好な結果が得られたとの内容です。これを受けて、現在は2025年度中の販売開始を目指し発売準備中のようです。アメリカ、欧州に次いで日本でも、ADHDデジタル療法ゲームアプリの普及がいよいよ始まります。

TENTONTOでは繰り返し、様々な記事を通してゲームの持つ発達障害・感覚過敏への良い影響について述べてきました。集中力が本人にとって不自由なく発揮できるようになることは、発達障害者の抱える苦しみの大きな部分を解消するものになります。当事者にとって適切なゲーム体験を与えるゲームアプリを通じたトレーニングに効果があるという認識が広まっていくことによって、発達障害者がより生きやすくなる世の中が訪れる兆しがみられることを嬉しく思います。

今後も関連のニュースを追って紹介していければと思いますので、更新を楽しみにしていただけますと幸いに思います。
 
 
ユミズ タキス
 
 
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