テントントなスラング:hipster
TENTONTOエンタメ部 第17回
こんにちは!TENTONTOメンバーのYutaniです。
世界中のポップカルチャーとテントントさんとの関わりをご紹介するTENTONTOエンタメ部。今回は「テントントなスラング」と題して、海外のスラング(隠語)をキーワードに、多くの人と感覚の違いをもって暮らす人=テントントさんについて考えてみるミニコーナーをお送りします。
今回ご紹介するスラングはこちら。
【hipster / 名詞 / 流行に乗っかる人。古臭くてダサい感じを気取る人】
昔流行ったスタイルの洋服や、ちょっとカッコ悪い服を好んで着たりすることを、「『逆に』カッコいい」と表現する人っていますよね。英語のスラングでは、そういうちょっと気取り屋な人のことを“hipster”と呼ぶのだそうです。少し前にチェックのシャツを着たり黒いリュックサックを背負ったりする「オタクコーデ」なんてものが日本で流行りましたが、これも、“hipster”的な流行だと言えるでしょう。
アメリカ西海岸を舞台にした大人向けの人気ゲーム「Grand Theft Auto V」に、トレバーという人物が登場します。トレバーはサイコなキャラクターで、何かと奇行に走り、いつもヨレヨレの服を着ています。そんな彼が我慢できないことが、“hipster”の人たちを見ることと、自分が“hipster”呼ばわりされること。
「ダサいものを敢えて着ることがカッコイイ」。「ダサい人」のセンスを明示的に指摘することで、自分のセンスを際立たせている、ということなのでしょう(先日紹介した”adorkable”とも、ちょっと似てますね)。けれど、ダサいと言われる当の本人にとって、それは「自然な」、もしくは「カッコイイ」ことだったりするのです。
つまり、「ダサい人」と「カッコイイ人」の間で感動を共有したり、お互いの考えを擦り合わせることはそれだけ難しいのだ、という見方もできるのだと思います。「ダサい」が自然な人にとって、ダサい人扱いされたり、あるいは一周まわって“hipster”扱いされることは、結構しんどいのではないでしょうか。どうやら日本でも海外でも、「キャラ付け」の息苦しさは大きな問題のようです。
感動やセンスを共有することは難しいけれど、どうしたらそれを実現できるかを考えてみる。そうすることで、より「生きやすく」なることに繋がるかもしれない。大げさかもしれませんが、僕はそう考えています。
海外のコミュニティの中では、テントントさんはどんな存在なのか。これからもスラングの紹介を通して、英語圏の文化・テントントさんたちに関わる文化について考えてみたいと思います。お楽しみに!