米・ミネソタ州のアスペルガー少年、15歳にして独学でアーケードゲームをつくる
画像出典元:Fox 9 Minneapolis 様 http://www.fox9.com
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テントントさんがやってみたコト 第16回
こんにちは、TENTONTOメンバーのmarfです。このコーナーでは、多くの人と感覚の違いを持って暮らす人=テントントさんのうち、自分の抱える感覚の違いに基づいて活動をされている方々をご紹介しています。本日はミネソタ州在住でアスペルガー症候群の15歳の少年、ネイト・アラードさんをご紹介します。
Minnesota teen with Asperger’s Syndrome creates incredible arcade games(2015.07.22)
ミネソタのアスペルガー症候群の少年が創り出す、信じられないアーケードゲーム
ジョナサン・チョウ
2015.07.22ミネソタ州、チャナッセン在住の15歳の少年は、自分自身のためにアーケードゲームを組み立て、デザインし、プログラミングすることによって、彼自身の冒険を作り出しています。これは彼くらいの年代の多くの少年達が遊ぶようなiPad用ゲームではなく、パックマンやドンキーコングのような大きなアーケードゲームです。
幼い頃からゲームをすることに強い興味を持っていたネイト・アラードは、「ロスト・グリッチ」というゲームをデザインしました。このゲームでは、主人公がステージを進めるため、一連の障害物と落とし穴を乗り越えなければならない状況に巻き込まれます。
「ナルっぽい、って印象を与えるのがちょっと心配だ。」ネイトは最終成果物についてこう述べました。
なぜならそのゲームは、あらゆる意味で彼の人生の反映だからです。3歳のときに彼はアスペルガー症候群だと診断されました。それは自閉症スペクトラムに分類される神経障害です。彼は有能ですが、しかし社会的な状況において時おり困難を抱えます。
15歳にして、アラードは障害を制御するために努力し、その結果彼のなすべき挑戦に気付きました。
「自閉症の人達は、生まれもった特性(それはとても説明し得ないもの)に追いつくまでに大変な時間を過ごします。」とアラード。「脳の配線が間違っているみたいなものだ。それは僕にも当てはまる。」
幼少期にネイトの両親は、彼の強迫観念とゲームに対する独特の才能を認めました。
「スペクトラム上にいる子はたいてい集中し、熱中できるなにかをみつけます。」と、ネイトの父親。
ゲームへの愛を励起させるために、ネイトはセントポールのマカレスター大学の授業、ユース・テクノロジー・プログラムに参加しました。そこで彼はさらに深くビデオゲームのコーディングとプログラミングについて学んでいます。
「自分のしたことを洗いざらい、丁寧に調べなきゃならない。それは時として、何百行ものソースコードにもなるんだ」。ネイトの同級生は、その授業についてこう語ります。
彼の母親は、普段は恥ずかしがりやなネイトが教室でいきいきとしているのを見ると、嬉しくなります。
「彼がインストラクターと一緒にいられることはとても素晴らしいことなのよ。彼にとって、よい刺激になっているの。」
彼の兄アンソンもまた、ネイトのユニークな能力と才能に気付くようになってきました。
「本当に、辛抱強さ、というものを教わっているよ。」と、アンソン。「それはもう、恥ずかしいことじゃない。人と違っていてユニークな彼のことをすごく誇りに思うよ。」
ネイトはこの秋ハイスクールの2年生になります。将来、彼はゲーム業界で働くつもりです。
流行のiPad用ゲームではなく、愛してやまない古いタイプのアーケードゲームをまるごと作ってしまうところに、私はアスペル電波を感じます。弱冠15歳でも、両親の理解、そして本人の熱意と集中力があれば、これだけの完成度の作品を完成させられるんですね。圧倒されました。今後、成長したアラードさんがどんなゲームを作るのか、今からとっても楽しみです。
私達TENTONTOも、自閉症スペクトラム症状(ASC)由来の感覚過敏を伝えるゲーム「あすぺるうが」を制作しています。無料で遊べるゲームですので、興味のある方はこちらからどうぞ。