ASD(自閉症スペクトラム障害)の青いロクです。
感覚の違いを説明するための手がかりとして、「シンプル・シモン」という、アスペルガー症候群の若者が主人公のスウェーデンの映画を紹介されたので、これを鑑賞しました。映画の概要については「シンプル・シモン」DVD特設サイトおよび、下記の関連記事を参照してください。
O = オーダー(秩序)
なかなか理解されない「自分ルール」にも、なにかヒントがあるかも。
センサリーデザイン最前線 第7回で取り上げた「時間感覚」の違い。この違い、実はASDやADHDをもつ人の日常生活にとって、とても大きなものかもしれません。
Photo: よういちらく
人間という生き物は、鏡を見るまで自分が物体だということを認識できていないという話を聞いたことがあります。鏡を見るまでは、手や足、目などが自分についているかどうかも分からないようです。
いまの自分の気持ちとか置かれている状況が分からなくなったとき、わたしは鏡を見ることがあります。鏡にうつる自分はすごく他人に思えるためです。その他人から得られる情報を吸収します。
自分が人間だということはもちろんわかっています。鏡越しに見えるのは、申し訳なさそうについている目や口、ちょっぴり上品な鼻の穴、他者と比較しても少し出過ぎているであろう頬骨。なんど鏡を覗いてもこれが自分なのか、本当のところはやはり分からないです。
わ田かまり
本日12月11日、21時から放送のNHKスペシャル「自閉症の君が教えてくれたこと」を視聴しました。作家の東田直樹さんを取り上げたドキュメンタリー番組です。私は、2年前に同様にNHKで放送された番組の視聴をきっかけに、東田さんのことを知りました。
Photo: kasako
もし生まれ変わるというシステムが存在するのであれば、私はきっとまた人間になる気がする。理由は私自身が人間以外の他の動物に生まれ変わっても良いと思っているからである。
キリンは背が高い分、血液を循環させるのが大変だから血圧が400あるらしい。キリンでも良いな。きっと恐竜も血圧が高い。恐竜でも良いか。
そもそも人は生まれ変わることができるのだろうか。魂という単位についてはどこまでもわからないものだ。
わ田かまり
S = シャイン(輝き)
テントントさんの持つちょっと変わった好奇心にスポットを当てます。
昨日、あるあるトーラスという概念図を描いた。唐突に日常生活とは無縁の異質な表現をして、自閉的感覚の鋭い私達当事者は定型発達者(つまり発達障害を持たない多くの人)をぎょっとさせることがままある。昨日の私の作品も、そういう物体のひとつだろう。
自閉的感覚の強い人、つまりアスペは、「あるあるネタ」を理解できない傾向にある。文脈が見えない(文脈盲)ゆえに、その場で共有したい安心感(馴れ合いとも言うと思う)を読み取れないからだ。コミュニケーションの中であるあるネタが始まると、一言も発せなくなる自分がいる。自分なりに、何が「あるある」なのかについて考えてみた。
N = ナビ(案内)
センサリーデザインに関する知識や、ビッグニュースをお届け。
カエテクスティア(caetextia)と言う言葉があります。カエクス(盲)とコンテクスタス(文脈)を合わせた造語で、文脈盲を意味します。アイルランド人の心理学者のジョー・グリフィンとイギリス人の心療内科医のイワン・ティレルが2007年よりこの概念を提唱し、この文脈盲という言葉でASD、特にアスペルガーの特徴を表現、認知を広めていく活動をしています。
公式サイトに詳しい説明がありましたので、こちらより引用します。
O = オーダー(秩序)
なかなか理解されない「自分ルール」にも、なにかヒントがあるかも。
これまでの記事でも、発達障害由来の生まれつきの感覚のずれについてお伝えしてきました。このずれから生じる問題を解決するデザインがセンサリーデザインです。本日は発達障害の当事者のひとりとして、そのずれについて少し掘り下げてみたいと思います。
私達が挙げる感覚のずれの中でも大きなもののひとつに、専門的には感覚処理障害(SPD)や感覚統合障害(SID)と呼ばれている、自閉症スペクトラム障害(ASD)と併発しやすい困難があります。感覚が過敏すぎたり、鈍感すぎたりするせいで、気持ちが逆立って落ち着かなくなり、イライラしたり、落ち込んだりします。例えば昨日の夜、私は服のタグや縫い目が気になり何度も着替えたり、いつもは好きなサンマの煮汁がとても不快に感じられて汚いものをいじっているような感覚がしました。
続きを読む »