自閉症児向けマインクラフトサーバー創設者、ABC Newsで語る

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提供:ABC News http://abcnews.go.com

センサリーデザイン最前線 第42回

TENTONTO編集長のユミズタキスです。最新のセンサリーデザインの話題をお届けするコーナー、センサリーデザイン最前線。本日はフリーペーパーTENTONTOでもインタビューをさせていただいた、自閉症児向けマインクラフトサーバー創設者スチュアート・ダンカンさんの、ABC Newsによるロング・インタビューをご紹介します。ABC Newsの記事を日本語訳でお届けします。

http://abcnews.go.com/Lifestyle/single-father-creates-safe-haven-children-autism-play/story?id=47470445

シングルファーザー、自閉症児がオンラインで一緒に遊べるセーフ・ヘイヴンを作り出す

キャサリン・トルベケ 2017年5月19日

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とあるシングルファーザーは、自閉症をもつ子供たちや大人のために特化したMinecraft(有名なマルチプレイヤーゲーム)サーバーを動かすため、仕事を辞めた。そして、オンライン・コミュニティと、自閉症者とその家族のためのセーフ・ヘイヴンを創出することになった。

今回ABC Newsで取り上げるのは、オンタリオ州ティミンズに住むスチュアート・ダンカン(40)。マインクラフトを彼の子どもと一緒にプレイすることが好きなことが高じて、Autcraftというサーバーを2013年よりスタートした。

「長男は自閉症をもっています。次男はそうではないんですが、私達3人は皆マインクラフトが大好きです」とダンカン氏。そして沢山の自閉症児をもつ親たちが、マインクラフトを一緒にプレイするためにオンラインに手を伸ばしている様子を見てきた、と付け加えた。

親たちはゲームを遊ぶ自閉症児のためにインターネット上の安全な場所を探していたとダンカン氏。「パブリック・サーバーへ行ったときはいつでも、彼らはいじめられます。いじめっ子たちはゲームの中で彼らを威嚇するだけではなく、酷いことを言ったりもします。」

「この子どもたちに、彼らが自分らしくいられる、いじめの心配をしなくてもいいような場所を与えたいと、私は考えました。」とダンカン氏。

反響はすごいものだったという。

「フェイスブックでこのアイデアをこう言うすると、最初の48時間で752通のEメールを受け取りました。8日以内に、サーバーのパッケージを一番小さいものから最大のものへアップグレードしなければならなくなりました。」

現在サーバーには、自閉症をもつプレイヤーの親や家族を含む8,000のユーザーがいる。

サーバーは単なるゲームを遊ぶ子どもたちのための場所を超えて、自閉症者とその家族へのサポートを提供するコミュニティに発展した、とダンカン氏。

「子どもたちの一層の安心のためにやるべきことが、我々のサーバーにはまだ多くあります。彼らが助けや話し相手を求めているときには、我々がそこにいます。」とダンカン氏。

マインクラフト上でののしったり、ものを壊したり、戦い合ったりするのを防ぐ多くのプラグインも開発した、とダンカン氏。

「子どもたちを守るプラグインの中でも特に大きなものは、子どもをしっかりとモニタリングするというものです。誰かが常に見ています。いつもは私ですが。」とダンカン氏。「また、私達もプレイヤーに責任を与えます。誰かが献身的で責任感があることを示せば、私たちはジュニアヘルパー、シニアヘルパーといったランクを与えます。彼らは他の人をミュートする権限を使えるようになります。」

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サーバーを立ち上げてから、数え切れないほど沢山の親や家族が感謝の連絡をくれた、とダンカン氏。

「彼らの子どもたちは、より良い相互関係を築いていると、極めて多くの親たちから聞きました」とダンカン氏。「Autcraft上では誰も他の誰かを笑ったりしないので」、多くの子どもたちがサーバー上で打ち解けるのを恐れなくなった、と付け加えた。

「プレイヤーの子どもやその親たちから、社交的になる方法を学んだために、学校でも友達を作れたという話も耳にするようになってきました。」とダンカン氏。

Autcraftをスタートしたとき、まだウェブ・デベロッパーとして働いていた、とダンカン氏。しかしゲームを通して沢山の子どもが彼に打ち解け始め、それに時間と注意を取られるようになったので、結局仕事を辞めてフルタイムでAutcraftの運営をスタートした。そして彼のプロジェクトに出資する、両親と他の後援者からのサポートに頼ることになった。

「およそ6ヶ月が経ったときのことです。多くの子どもたちはこのサーバーや私を大変快適に感じてくれ、私にどんどん心を開くようになり、そしてついに自殺を考えているような子どもたちと週に2人のペースで話すまでに至りました。彼らはいじめられており、周りに馴染めないように感じていました。」とダンカン氏。「話を聞くことも、私の仕事になったのです。」

「私は決断を迫られていました。サーバーを止めるか、他の人にサポートを求めるかという決断です。私は決してサーバーのためにお金を費やしたくありませんでした。」とダンカン氏。「これまでよりも稼ぎは少なくなるということになりましたが、しかしそれでよかったのです。」

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ダンカン氏はサーバーを通じて、人々が自閉症をもつ子どもたちに対してより理解を得られるようになることを望んでいると語った。

「サーバーにはこんなにも素晴らしい子どもたちがいます。私はあなた達が彼らを怖がらせさえしなければ、彼らは本当にすごい、ということをわかってほしいと感じています。」と、ダンカン氏。加えてサーバーにやってくる人々については、「なれるかぎりでもっともよい人になるよう、私は彼らに促します。そしてサーバーの中の子どもたちに混ざることを恥だと思わないことも。」

「あなたが彼らがいじめられたりからかわれたりするという恐怖を取り除きさえすれば、子どもたちは自ずから読み方や、社交的になる方法や、総合的なやり取りをする方法を学ぶでしょう。」と、彼は付け加えた。

翻訳:ユミズタキス、Yutani

先月行われたこのロング・インタビュー。ダンカンさんの人柄や、自閉症者支援活動として目指していることが伝わってきます。日本初となったTENTONTO no.5でのロング・インタビューも併せてお読みいただけると、ダンカンさんの活動についてより知っていただけるかと思います。

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