自閉症者に機会を提供、NASAのニューロダイバーシティ・プロジェクト

今年初め、アメリカの研究者が星が最期を迎えて爆発する様子を観測したというニュースがありました。ASD者が宇宙に関心を持つ傾向がある、というのは映画「シンプル・シモン」で題材にされるように、一般にも知られています。わたしもこのニュースに単純にワクワクして、最近のASDと宇宙関連のニュースを探していたところ、こんなものを見つけました。
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画像出典元:Science – NASA
https://science.nasa.gov/

NASAが昨年から実施しているニューロダイバーシティネットワーク(N3)というプロジェクトです。

N3のWEBサイト
https://n3.sonoma.edu/

概要を説明した短い動画がありましたので、翻訳してみました。

NASAのニューロダイバーシティ・ネットワーク(通称N3)の目的は、自閉症スペクトラムの学習者にNASAへの就職の道を提供することです。
N3は、科学者とプログラム開発者のコラボレーションです。
チームのメンバーはソノマ州立大学、教育開発センター、ニューヨーク科学館、ウェスト・エデュケーションで、自閉症の若者とその教師とともに、既存の宇宙教育活動のパイロットテストと再設計に取り組んでいます。
その目的は、非公式の教育や正式な教育の場で、自閉症の学習者にとって魅力的な活動にすることです。
また、N3プロジェクトでは、NASAの専門家が指導する夏季インターンシップも実施しています。
年間最低10名の自閉症児のインターンが選ばれます。
この夏のインターンシップでは、天文学的データ、太陽フレアのデータ、気候データの分析などに取り組みました。
また、ペイロードを搭載したロケットの製造や、コルモゴロフ・ スミアノブ・テストの新バージョンの作成に挑戦しました。

 

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わたしがニューロダイバーシティ(神経多様性)という言葉を初めて知ったのは、こちらの記事を作成したときなので、6年と少し前のことです。当時は耳慣れない言葉だと感じていました。しかし、今回のNASAのN3や、Googleでもニューロダイバーシティの実現に向けたキャリアプログラムが開始されるようになり、数年の間に大きく変化したと感じます。広く神経や脳の違いを認められるきっかけになりそうだと思いました。

神経や脳の違いは感覚の違いとなり、他人との感覚のズレが、生活の上で選択肢を大きく減らして生きづらさにつながることがあります。こういったニューロダイバーシティの実現に向けたキャリアパスの提供は、確実に選択肢を増やし、自由を掴む道を照らすものだと思います。
 

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キラキラしたニュース。
一方で、そんなに突出した才能やスキルを持たない人はどうすればいいのだろう、とも思います。(わたしも天才と言われて育ったタイプではないし、才能とか飛び抜けてないので)

ただ、自分の至らなさと向き合ったり、TENTONTOの活動を通じて得たこととして、自分の力量を正しく把握して上手に使ってやりながら、目指す形に自分を組み替えてゆくことが本当の力になる、ということがあります。他人からの評価を一旦脇へ置いて、できないと思ったことに対して、攻略してやる!という姿勢で挑むと、現状から変わる=成長できる。成長する→自信につながる→成長する…というサイクルに入れれば、自分で自分を強くすることができます。

わたしたちは支援されるのを待つばかりではなく、自分で強くなることが一番大事なんじゃないかな、と、最近は思っています。
 

marf