ASD & ADHD MAGAZINE TENTONTO 公式サイト

TENTONTOweb

TAG: ASD

寂しがりじゃないことが障害になる?~カロポタと私~

y-lohaco_1363638
発達障害からくるハイポな感覚の違いからか、私は基本的に一般と比較してかなり我慢強い傾向があり、それもあってあまり寂しいと思わない傾向があると思います。
例えば、口寂しいに関する食事のことです。かなりお腹が減ったり喉が渇いても耐えられたりするため、本人としては意識して食べるようにしています。

しかしこの意識は充分だったのかと、ふと思い立ちました。
本人としては健康ではあるものの、通常の感覚でいえばギリギリのところで食べたり飲んでいるにすぎず、そう考えると定型者との感覚の差が広がるばかりで、だからこそもっと多く摂ってもいいのかもしれない、と。
そこでカロリーを摂る生活を近頃はじめてみています。
 
続きを読む »

テントントの僕らの目が輝くもの:Patrick’s Parabox

テントントの僕らの目が輝くもの 第20回

こんにちは、TENTONTOメンバーのmarfです。

ASDやADHDをもつ人たち(テントントさん)の心をウキウキさせるものをご紹介するコーナー【テントントの僕らの目が輝くもの】。本日ご紹介するのは倉庫番系パズルゲーム『Patrick’s Parabox』。センサリーな魅力にあふれた作品で、いま私が一番はまっているゲームです。

箱を押して目的地に運ぶパズルゲーム、倉庫番。倉庫番系のゲームは有名なものだとゼルダの伝説での宝箱ミニゲームがありますが、見た目よりも歯ごたえのあるパズルで長年親しまれているジャンルです。

このゲームは、箱の中の世界が入れ子になっているのが特徴です。思いがけない動きができるのであれこれ考えがいがあります。また文字情報が全然なく、自分で箱を動かして試してみることだけでパズルを解くことになるため、知恵の輪を解いているようで楽しいです。

そしてこのゲームの何がセンサリーかというと、
1.ペナルティがない(何度でもやり直しができる)こと
2.曲と音が静かで色がきれいなためパズルに集中できること
3.人(他プレイヤー、作者のエゴなど)の気配がないこと
があると思いました。

【ACADEMY】自閉症にやさしいゲームの作り方

この記事でも挙げられているように、演出が控えめでびっくりしない点や、失敗や人の気配などプレッシャーになる要素が抑えられている点がセンサリーだと思いました。

快適なゲームなのでパズルの内容について考えるのが楽しく、その日解けなかったパズルも翌日に閃いて解けたりすることもあり、クリアできる喜びが得られるのでオススメです。
 
 
marf

コラム:センサリーデザインにおける優先順位の話

 
センサリーデザイン(一人ひとりの感覚に寄り添うデザイン)を発達障害の当事者として考えるとき、重要な観点として、「その人の感覚における適切な優先順位をつける」必要があると思います。自分自身の感覚を通じて、簡単に文章にしてみます。
 
続きを読む »

センサリーを聴く:Two Shell – home

Two Shell

Two Shell『home』

心地よさを見失いそうになるときは、心地よい刺激をたくさん浴びるに限る。
それ自身が囚われることのまるで無い、湧き上がる無数の泡の中にいるような感覚。
過集中の向かう先は、なるべく豊かなものの方がいい。心を洗って大掃除していく。
 
 
ユミズタキス

 
【関連記事】
センサリーを聴く:Yaeji – WAKING UP DOWN
センサリーを聴く:LCD Soundsystem『Home』
センサリーを聴く:Clark – To Live And Die In Grantham

「ヒトはそれを『発達障害』と名づけました」を読んで。

bk4760832874

以前、Twitterでイラストを見かけたことがあったこの作品。今回は書籍版が出たということで、電子書籍版を購入して読んでみた。
https://www.kanekoshobo.co.jp/book/b605783.html

なお、本書のカラー漫画は筑波大学DACセンターのWEBサイトでも公開しているので、広くいろいろな人が読めるようになっている。
https://dac.tsukuba.ac.jp/radd/joint-base/manga/
https://dac.tsukuba.ac.jp/radd/wp/wp-content/uploads/digitalbook/jp/
 
 
ここからは、当事者のひとりでもある私が読んで感じたことを述べてみたい。

続きを読む »

ディスプレイ業大手 乃村工藝社、センサリールームの調査・研究を開始

ライターの青いロクです。昨月28日のニュースリリースによると、大手ディスプレイデザイン会社の乃村工藝社が、筑波大学・佐々木准教授と協力して福岡PayPayドームにて「センサリールーム」の利用環境を調査したようです。国内のディスプレイ業大手がセンサリールームを研究テーマとして公表するのは、おそらく初めてのことです。

221002_nomrua_01

画像出典元:乃村工藝社 https://www.nomurakougei.co.jp/
続きを読む »

センサリーを聴く:Axel Boman feat. Man Tear & Inre Frid – Out Sailing

Axel Boman

Axel Boman feat. Man Tear & Inre Frid『Out Sailing』

自閉症スペクトラム者にとっての愛は、等速移動に詰まっている。
電車から、船から、車から。ソリから、スキー板から、歩く脚から。
閉じた自分の中に無い、流れる景色が与えてくれる刺激すべてへの恋慕。
 
 
ユミズタキス

 
【関連記事】
アスペル電波傍受:The Chemical Brothers – Star Guitar
センサリーを聴く:Oneohtrix Point Never『Along』
センサリーを聴く:Mark Pritchard – Beautiful People ft. Thom Yorke

プログラミング事始め、白黒思考知り始め

 
最近、人に勧められてプログラミングを学び始めた。理性、理性、理性…。プログラミングはどこまでも理性の世界だった。入力を受け取り、適切な処理をして、求められた結果を出力する。段取りと場合分けが大切のようだ。

段取りは、料理やプラモデルを作るときを想像するとイメージしやすかった。場合分けの方は、「もしxが0以上2以下だったら」みたいなやつだ。わたしは算数や数学がとても苦手で、いまこの場合分けに苦戦している。全部が連続して見えてしまって、ここを境に考え方を変えなければならないという、いわゆる境界条件を見定めるのが難しい。
 
続きを読む »

YURENIKUIランニングポーチは運動するADHDに必須かもしれない

610VfX-8+NL._AC_SL1500_

画像出典元:YURENIKUI http://yurenikui.jp/

センサリーデザイン最前線 第68回

代表のユミズです。熱暑が続いている昨今、夏に屋内にこもりがちなのは仕方ないなと思う反面、やっぱり外で身体が動かしたくなるのも運動好きADHDのサガ。明け方ごろに近所の公園や裏山へ行って運動欲を満たす私ですが、それでも相当な暑さです。

発達障害を持っていると、一次障害的に痛みや苦しさに鈍感(ハイポ)なために、自分の感じているよりも身体の方がピンチに陥りやすい傾向がある人々がいます。私はもともと遺伝的に暑さに比較的強い面はあれど、ただでさえADHDで気が散りやすいので、なるべく体調管理を意識していないと危険なタイプと自己認識しています。

ただ、私の運動するときのポリシーとして「格好から入らない」というのがあります。身体を余計なものを揃えず持たずで、道具を揃えて満足するのではなく、身体の方を鍛える、実力を上げることに優先順位をもっていけるようにするための考えです。

そのため着のみ着のままで運動することが多いのですが、春ごろにウェアの胸ポケットが破れ(入れていたスマホが重かった)、今度はジャージの尻ポケットにスマホを入れると下着の衣擦れがひどく、さすがに何かしらの対策がいるなと感じました。
 
続きを読む »

クワイエットアワー、さいたま水族館で試験導入―県内各施設で導入検討も

T220614G00031801-1-750x500

画像出典元:東京すくすく https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/

今月中旬、さいたま水族館にて試験的に「クワイエットアワー」が開催されました。これまでもTENTONTOでは「クワイエットアワー」に関する国内外の事例をご紹介してきましたが、日本各地で導入の動きが少しずつ盛んになっています。今回実施された際の利用者の反応など、詳細についてはこちらをご覧ください。

さいたま水族館で「クワイエットアワー」 感覚過敏の子どもに配慮して音声なし、照明も調整 – 東京すくすく

光や音量抑える「クワイエットアワー」埼玉で試験導入 – 日本経済新聞

続きを読む »