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TAG: ハイパー

センサリーを聴く:ONEOHTRIX POINT NEVER “M.Y.R.I.A.D.”

編集長のユミズです。本日はWarp Records所属の前衛的な音楽を得意とするアーティスト、OPNことワンオートリックス・ポイント・ネヴァーの来日公演に行ってきましたので、今回も記事にしてみたいと思います。

3年前の初来日の際と同じく、たのしみにするあまり今回のアルバムやライブについて事前情報をほとんど入れずに渋谷のO-EASTへ。ハイネケンを飲みつつ体力を使いすぎないようOPN率いるメンバーの登場を待ちます。

来場の方はやはりDJらしい格好をした人が多かったです。普通のものに飽ききった人が辿り着くひとつの解としてOPNへの嗜好はある気がしているのですが、ともかくも皆が待つ姿は真剣そのもの。これだけ素晴らしいパフォーマンスのできるアーティストが日本で公演してくれることに、本当に感謝しかありません。

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『NHK自閉症アバターの世界』再放送中です

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画像出典元:NHKオンライン 様 http://www.nhk.or.jp/

編集長のユミズです。センサリーデザイン最前線第40回第50回でご紹介した池上英子教授の研究を題材にしたドキュメンタリー『NHK自閉症アバターの世界』の再放送がただいま行われていますので、本日はそのお知らせです。
 
自閉症アバターの世界 第1夜 脳内への旅
2018年9月5日(水) 午後8時00分 〜 午後8時30分
2018年9月12日(水) 午後1時05分 〜 午後1時35分

自閉症アバターの世界 第2夜 仮想と現実を生きる
2018年9月6日(木) 午後8時00分 〜 午後8時30分
2018年9月13日(木) 午後1時05分 〜 午後1時35分

仮想世界での人のコミュニケーションについて研究されているアメリカ在住の池上教授が、『セカンドライフ』内の自閉症者グループにて交流のあった人々へ会いに行く、という内容になっています。ニューロダイバーシティの観点から、自閉症当事者のコミュニケーションの有り様について考えを深められる番組構成。当事者が自分の感覚の違いに向き合っている姿がリアルに描かれています。

アメリカの発達障害当事者を取り巻く現状も知ることができる、貴重な映像となっています。同じくアメリカが舞台で2018年9月7日公開予定の映画『500ページの夢の束』の予習として観るのもオススメです。
詳細はNHKハートネットTVのWebサイトをご覧下さい。

https://www.nhk.or.jp/heart-net/program/heart-net/194/

https://www.nhk.or.jp/heart-net/program/heart-net/268/
 
ユミズタキス

センサリーとゲーム体験

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編集長のユミズです。本日は、個人的に開発に2年間関わってきたゲーム『エヴェレット・エフェクト』が今週末に発売となるためその告知と、ゲーム体験のもつ発達当事者にとってのセンサリー(感覚的な居心地の良さ)について書かせていただきたいと思います。

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アスペル電波傍受:Not Waving — I Know I Know I Know [OFFICIAL VIDEO]

Rubén Patiño

発達障害という精神の障害。趣味嗜好の偏りや強迫性、感覚の過敏がみられることも多い当事者の思考回路に、もし非当事者がダイブできるのなら。その特異な精神世界を伝えるような芸術表現を探すコーナー

ユミズタキス

【関連記事】
自閉症の感覚過敏って、どんな感じ?(動画)
センサリーを聴く:Without You | Danny L Harle | Sugary Pop Music Video By Kim Laughton | RANDOM ACTS

本物の音楽こそが、センサリーなのかもしれない

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CHILLれぬ日々を過ごす 第17回

みなさんこんにちは、TENTONTO編集長のユミズタキスです。発達障害当事者の日常をテーマに、リラックス出来ないASD(自閉症スペクトラム)&ADHD(注意欠陥性・多動性)のココロを描くこのコーナー。これまでも津々浦々についてお話してきましたが、今日はみなさんに「音楽のせいでチルれない」というテーマで、お話をしたいと思います。

音楽とは一体どんなものでしょうか。流行りの曲を聴いて乗り遅れないようにしたり、当時の曲を聴いて懐かしむためのものだという意見は多数派だと思います。常識的に生きていればそういった性質の音楽は触れ合う機会の多いものですので、常識的な生き方を丸ごと美化するのであれば、必然音楽もそのような意識で捉えられるのだろうなと思います。しかし、私はこういった意見に賛同できません。

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コラム:「臭いものに蓋」は、センサリー?

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(金) O = オーダー(秩序)

なかなか理解されない「自分ルール」にも、なにかヒントがあるかも。
 
 
以前このサイトのコラムで、「否定の言葉は、魚の小骨?」と題して記事を書きました。簡単に説明すると、ASD者は文脈が”見えない”ゆえに、言葉そのものの凹凸につまづきやすい、という内容です。つまづくたびに、パニックになったり、萎縮したり、ヤケになったりと、気分障害という形で二次障害を起こしやすい傾向があることも、お話しました。

こと、ダイナミックな対人間のコミュニケーションよりも、自身の熱中する定常的な何かに意識・意欲が向きやすいASD者であるがゆえに、この問題に具体的な対策を打つことにおっくうのままでいる方は多いと感じています。怠惰がたたり、「ラクチンな人」のみとのコミュニケーションに絞ったり、コミュニケーションそのものを手放したり。コミュニケーションの障害への開き直り、と言えば聞こえは良いですが、徐々に当人と関係者の幸せを蝕んでいく、生産性に欠けたものと私には感じられます。
 
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コラム:有害、無害について考える

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画像出典元:Ruger Firearms http://www.ruger.com

「こういうことをしちゃ、いけない。」こういった道徳観念は、何かしらの”大事にしなければいけないもの”に沿って判断されるものでしょう。一般の感覚を持っている人からすれば非常識な感覚を持っているといえる発達障害の当事者は、しばしば”大事にしなければいけないもの”の優先順位が常識的でないという点で、目立ってしまうことがあります。

その際たるものが、害をなすという概念の捉え方のずれです。それというのも、「自分のされたくないことは相手にもしないようにしましょう」のような小学生的な道徳観では一揃えに動けない、というケースが害をなす・なさないの場合でまま発生するからです。先天的な感覚の違い、同じく発達障害傾向のある家庭内での環境からくる違い、理由はいくつかあります。ただ何が酷でなにが酷でないか、自然と自分が思うことと多くの人が思うこととがずれていて、そのずれが自分を非常に不利にすることに気を張っているという気持ちが、必然生じやすい星のもとにはあるのです。

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アスペル電波傍受:Tomasz Stańko Quintet / Grand Central

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E = エモ(感動)

「体感できるセンサリー」をお届け。動画や音楽をご紹介します。
 
 

KIJEK/ADAMSKI

ジャズトランペットの音色と、ずらりとならんだ毛糸を映し出す光。
音が、波が、光が、瞳の中で混ざり合って、わたしの感覚を刺激する。

marf

【関連記事】
コラム:見えないがうれしい
「橋ガール」をみてしまう
 
 
 

~こちらは2016/10/11公開の記事の再掲載です~

 

南アフリカ:自閉症者学校でセンサリールームが開設される

センサリーデザイン最前線 第46回

TENTONTO編集長のユミズタキスです。ASD・ADHD者の感覚の違いに注目し、そこから生じる困難を解決する最新の『センサリーデザイン』の話題をご紹介するこのコーナー。先月末に南アフリカ共和国で開設された自閉症者学校内のセンサリールームについての話題です。南アフリカの情報サイトComaro Chronicleより日本語訳にてご紹介します。

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TENTONTO1コマ劇場:好きなものを描こう

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ユミズ タキス 作