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センサリーエッセー:こころの程度問題、どこから考える?

 
社会に生きる上での障害は程度問題なのだから、精神障害のひとつである発達障害も程度問題である。ただ精神がどんなものであるか、まだあまりわかっていない時代だからこそ、この程度問題は難しい。

研究者は今必死に研究しているし、社会の構成員も理解しようとしている。しかしまだ時間がかかる。だから発達障害に関することは、さっと解決してスッキリできないことである。つまり、苦渋である。

その本質から外れていない提案には実がある。センサリーデザインは感覚の程度問題を扱い、試みる。

耳元で羽虫が飛べば不快。例えばそんな感覚における個々人の程度問題を実際に捉えようとすること。そこから得られたものを基に設計を行ない、そのひとの「正常」を創る。そこから始めていくというアイデア。

それがセンサリーデザイン。
 
 
ユミズタキス

『自閉症という知性』レビュー2

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画像出典元:NHK出版 https://www.nhk-book.co.jp/

こんばんは。編集長のmarfです。この度、センサリーデザイン最前線第40回第50回でご紹介した池上英子教授のご厚意により、2019年3月11日に発売となった『自閉症という知性』(NHK出版新書 580)をご献本いただきました。

池上教授が4人の自閉症スペクトラム当事者との交流を経て書かれた本作。TENTONTOでは数回に分けて、本書籍のレビューをお届けします。前回に引き続き、ユミズがレビューします。
 
 
『自閉症という知性』レビュー
文:ユミズタキス

・第1章を読んで
NHK「自閉症アバターの世界」でも取り上げられた、セカンドライフ上で自己実現を図るラレさんに迫る。ゲームをつくったりするぼくからすれば、ラレさんのやっていることをゲームにして、お金を払って誰もが楽しめるようになればいいのに、と思うけれど、ラレさんはどう考えるのだろうか。

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『自閉症という知性』レビュー

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画像出典元:NHK出版 https://www.nhk-book.co.jp/

こんばんは。編集長のmarfです。この度、センサリーデザイン最前線第40回第50回でご紹介した池上英子教授のご厚意により、2019年3月11日に発売となった『自閉症という知性』(NHK出版新書 580)をご献本いただきました。

池上教授が4人の自閉症当事者との交流を経て書かれた本作。TENTONTOでは数回に分けて、本書籍のレビューをお届けします。
 
 
『自閉症という知性』レビュー
文:ユミズタキス

・ぱっと読んでみて
ぼくも本書で語られている当事者らと同じく、経済的に有利になる機会を度々放棄してまで、自身の肉体と精神を組み替えるような奇妙な術を時間をかけて開発してきた。この推理と試験を重ねて作られた痛ましいノウハウの数々は、多くの人からみて快適さからかけ離れた見栄えをしていると知っている。だから口外を避ける。

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編集長交代のお知らせ

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外から内からよりそうこと

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ユミズ タキス 作

ギフテッド教育への興味に端を発して、Szondiを読みに国会図書館へ行きました。(編集長)

映画「描きたい、が止まらない」上映中です&トークショー行ってきました

TENTONTOメンバーのTEHOです。本日より公開のドキュメンタリー映画「描きたい、が止まらない」。アウトサイダーアーティストの発達障害(自閉症スペクトラム)当事者を追うこの邦画を鑑賞してきました。また東中野にて、公開記念イベントのアーティスト本人によるトークショーにも参加してきました。
 
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センサリーを聴く:Letherette – ‘SAE’

Letherette

発達障害という精神の障害。趣味嗜好の偏りや強迫性、感覚の過敏がみられることも多い当事者の思考回路に、もし非当事者がダイブできるのなら。その特異な精神世界を伝えるような芸術表現を探すコーナー

明滅。回転。残響音。光に対する感受性。

ユミズタキス

【関連記事】
センサリーを聴く:Without You | Danny L Harle | Sugary Pop Music Video By Kim Laughton | RANDOM ACTS

新メンバーを迎えてのテントン新年会in新宿

昨日は都内新宿のレストランにて、今年新たにボランティアに参加することになったTENTONTOメンバーを交えてミーティングを行ないました。参加メンバーは7名、夜からの集まりだったのでお酒を飲みたい方は軽く飲みつつの、新年会的な合計2.5時間程度の会でした。

昨年発行、文学フリマ東京にて出展した『できるテラフォーミング』の反響についてや、今年初めのミーティングということもあり今後の活動方針についてミーティングをしました。今回は新メンバーもいたので、ひとりひとり感覚の違いがあることを伝える啓蒙団体としてどのようにボランティアができるか、といった内容も改めて話をしました。思い思いに時間を過ごしてもらえるように留意したこともあり、和やかな雰囲気で話ができたかと思います。

今年はイベントにいらしてくださったお客様や店舗様からも要望が多かったフリーペーパーTENTONTOno.9の発刊に向けて動くこと、そのための調査やアイデア出し、記事作成が活動の中心になりそうです。モチベーションの高いメンバーが多数所属して下さっていることが、編集長としてはとてもありがたく感じています。たのしく読める冊子を目指してがんばりたいと思います。

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エトスとパトス―ASD・ADHD者の負う障害の正体

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価値を高める戦略、ブランディングの世界では、エトス(信頼・信用・人柄)パトス(共感・情熱・感情)という、古代ギリシア哲学の言葉がよく使われているようだ。アリストテレスの弁論術という本に載っている考え方で、エトスとパトス、そしてロゴス(論理)の3要素が、人に対する説得力を持たせるために必要という。 このエトスとパトス、発達障害当事者の抱える社会を生きる上での困難の一部分を表現しているようにも思う。

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Flying Lotus – And the World Laughs With You [feat. Thom Yorke]

Laugh and the world laughs with you, weep and you weep alone. なおざりにされることの多い感覚過敏の問題を、ハードウェア・ソフトウェア両面で解決を試みる画期的なデバイス「WEAR SPACE」。クラウドファンディング成功の日の喜びに、テントントさんへ贈りたいナンバー。

ユミズタキス