「アスペのための」ゲーム、チェス ⑥

chessmen

テントントの僕らの目が輝くもの 第17回

こんにちは、TENTONTO編集長のユミズタキスです。

ASDやADHDをもつ人たち(テントントさん)の心をウキウキさせるものをご紹介するコーナー【テントントの僕らの目が輝くもの】。現在過去5回に渡り、イギリスの自閉症当事者活動家クリス・ボネーロさんのサイトautisticnotweird.comより、『とても説得力のある、あなたの自閉症児がチェスを学ぶべき10の理由』をご紹介中です。(

本日はその8を公開。ボネーロさん自身がチェスを通して知った、「不安」と「緊張」の違いとは。

http://autisticnotweird.com/10-reasons-for-chess/

8:チェスは不安を解消する

大事な局面には、時としてチェスは神経をイライラさせる。とても。

しかし、わかりますか?それは真の不安ではありません。単なる緊張です。

とても多くの自閉症の人たちのように、私も不安に駆られてきましたので、その違いについて知っています。

不安とは、完全にコントロールを失うような感じをさせるものです。不安は現実に関係のない恐怖を含んでいます。不安とはあなたの見通しが失われることを指します。

チェスは、あなたの目の前にある地図と同じです。ただそれを読み取ればよいのです。あなたがそれを10回読む必要があれば、10回読むことができるのです。

あなたは、自分自身の不安が合理的なものかどうかを確かめることすらできます。その不安が盤上で意味を成すかどうかを考えることによって。チェスと共にあるとき、あなたは正しい根拠で悩んでいるのかどうかを知ることになります。

もっとも重要なこととして、私は、不安を克服することのひとつの欠かざる要素は、物事は自分のコントロールのもとにあると感じることだと気づきました。あなたが物事を実際にそのようにできると知ることは、大変安心できることです。

緊張のあるなしにかかわらず、チェスでは、ゲームはあなたの手のもとにあります。

あなたが負けたとしても、その負けはあなたが引き起こしたものです。それは、あなたのコントロールを超えたものによって引き起こされるものではないのです。これもまた、大切なことです。

翻訳:Yutani