ASD & ADHD MAGAZINE TENTONTO 公式サイト

TENTONTOweb

TAG: コラム

重い毛布(ニトリ)の「対象体重」調べてみた

3207497aa7311f16568db1fb9b2608c8

画像出典元:ニトリ https://www.nitori-net.jp/

こんにちは!TENTONTOメンバーのユタニです!

最近、ニトリの店頭で販売が始まり、「心地よすぎる」とTwitterで話題にもなった新商品「重い毛布」。サイズは幅140×高さ190cmで、約4.5kg。Amazonで手に入る毛布と比べると、最大で約3倍もの重さです。

重い毛布(q GY)通販 | ニトリネット【公式】 家具・インテリア通販 https://www.nitori-net.jp/ec/product/7582829s/

掛け布団の重さや衣服の締め付けといった圧迫刺激が、集中やリラックスにつながり得ることはこれまでTENTONTOwebでもご紹介してきました。米企業Rocabiのサイトでは、「適性な重さ」の毛布を選ぶことにより心地よい睡眠が得られることが紹介されています。

How To Choose The Right Weight – Rocabi
https://www.rocabi.com/pages/weight-chart

190801_graphics_16_9_480x480

画像出典元:rocabi https://www.rocabi.com/

続きを読む »

センサリーアロマのための加湿器入門

K0001093292

画像出典元:(株)山善 https://www.yamazen.co.jp/

ライターの青いロクです。秋が深まりつつあるころですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は、ASD当事者の自分が昨シーズンにアロマ機能付き加湿器を比較検討をした際の経験をお話しします。空気が乾燥していると不快を感じることが多く、いままで霧吹きで加湿をしていましたが一念発起した形です。

また、TENTONTOメンバー内でアロマオイルのセンサリーなリラックス効果が話題となっており、自分でも試してみたく思い検討することとなりました。今シーズンに向けて購入を考える方の助けになれば幸いと思います。

続きを読む »

発達障害者にセンサリーはどうして必要か ― 思うところを正直に書く人として ⑥

60000_

前回からのつづき)

次に、自分の快適を自分で考え出すことが難しいと感じる場合に、何ができるかを考えていきます。

この場合は、すべての感覚について、少しずつセンスを磨くことから始めていくのが取り組みやすいと思います。自分の快、不快についてきちんと知るためには、色々な刺激をいったん評価を保留した形で自分の中に取り入れ、比較を始める必要があります。

続きを読む »

発達障害者にセンサリーはどうして必要か ― 思うところを正直に書く人として ⑤

50000___

センサリーという言葉は、感覚に関連する、または関与する、という意味です。人々の暮らしの快適を作り出すために必要なセンサリーデザイン。万人に求められるもののはずですが、そのアイデアが既に存在するモラルやマナーに則していない場合、ぶつかり合いが起こります。

発達障害者の支援にあたって生じている壁も、誤解を解くことを重ね突き詰めていったあとに残るのは、既に存在する社会秩序との折り合いの部分になります。

その意味で、発達障害者のためのセンサリーの社会適用について考えることは、発達障害者支援のあり方の根幹の部分を考えることにも繋がります。

続きを読む »

発達障害者にセンサリーはどうして必要か ― 思うところを正直に書く人として ④

40000

発達障害者は、感覚のズレによってどのように苦しんでいるのでしょうか。発達障害由来の感覚のずれを解決する、センサリーなものごとにおいて常に考えなければならないことに、人、場所、そして体調という要素があります。

今回は一般にストレスの低いとされる状態や場所においても、当事者はストレスを感じやすいということをお伝えしてみようと思います。

続きを読む »

発達障害者にセンサリーはどうして必要か ― 思うところを正直に書く人として ③

30000

今回から発達障害者に関する、精神的自由権の話をしはじめようと思います。
 

発達障害者は一次的に非定型であること、社会のサポートが得られない場合には二次的にも非定型になりうることは前回述べました。非定型であることによる人間社会における困難は、どの国どの地域においても、生存を脅かされるほどにとても大きいものであると言えます。

ホモ・サピエンスという種は、想像力によって大人数と心を通わせる団結力によって地球を支配してきました。そのため、一旦心を通わせにくい、心を通わせられない存在が現れたとなると、目の敵にして排除を試みてきた歴史があることを、ユヴァル・ノア・ハラリ氏は指摘しています。犯罪者や精神障害者に対する蔑視は、不快昆虫に対する敵意のように、多くの人の共同主観的な想像の中に横たわっています。

続きを読む »

発達障害者にセンサリーはどうして必要か ― 思うところを正直に書く人として ②

20000

さっそくですがお話をしていきたいので、まずはひとつめの前提を共有させていただきたいと思います。

それは、発達障害者は一次的に非定型なので、定型であることによる社会的恩恵を受けられない、という点になります。定型であることによる社会的恩恵を受けられないという、精神的な困難を負うのが発達障害の当事者です。そのため十分なサポートが受けられない場合、発達段階に相応しくないような、たとえば、低次の防衛機制の形を取る精神を持つ場合がままありえます。その結果として、二次的な非定型の特徴を併せ持つことになり、定型であることによる社会的恩恵をより受けられない悪循環が発生します。

この悪循環を止めるためには、一次的に非定型な部分での社会的なサポートがまず必要だろう、一次的な非定型による困難は感覚のズレから生じるので、この問題に対処していこうという発想が、センサリーデザインのひとつの根拠になります。

続きを読む »

発達障害者にセンサリーはどうして必要か ― 思うところを正直に書く人として ①

100

こんにちは、発達障害とセンサリーデザインについての冊子を発行してきた団体TENTONTOで代表をしております、ユミズタキスです。

2014年からこの活動を始めて今年で6年目、いよいよ日本の発達障害関連のニュースにて「センサリー」という言葉が聞かれるようになりました(→Jリーグ川崎フロンターレ、等々力競技場にセンサリールームを設置)。耳馴染みのないこのカタカナ語、活動を始めた当初は日本語で検索しても、ほとんどヒットすることのないワードでした。ヒットしたとしても官能検査と呼ばれる科学的手法を用いた研究の内容であったり、五感を刺激することに関するマーケティングの手法についてや、高級ホテルの快適さを伝えるためのカタカナ修飾語の中のひとつであったり、というもので、発達障害に関連した情報はありませんでした。

大人になって発達障害の診断を受けた自分が、これまでの自分とこれからの自分を一貫させるような何かをしたい、そのような何かをしている人になりたいと考えたとき、そのひとつに「大事だと思うことを大事だと言う人になる」、というものがありました。言葉にならない自分の思うことを、たくさん調べものをして言葉にすることがとても好きなタイプのASD者の私。sensoryというキーワードを全英自閉症協会が使っているのを知って、「発達障害について伝えるべき大事なことだ!」と強く思ったことが活動のはじめでした。

続きを読む »

TOTO、発達障害者が公共トイレで困ることを調査

mod_contents_section05_img5

画像出典元:UD Style https://jp.toto.com/ud/

TOTO株式会社のユニバーサルデザインについての特設サイト「UD Style」において、発達障害当事者や保護者が公共のトイレを利用する際に戸惑うことについて、課題と解決策を伺う座談会形式のコラムが掲載されています。

座談会企画:発達障がいを“手がかり”として、すべての人に使いやすいトイレを考える | UD Style TOTOのユニバーサルデザイン | TOTO
 

座談会では、国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」の日詰正文氏、一般社団法人日本発達障害ネットワーク(JDDnet) 元事務局長の橋口亜希子氏が、インタビュアーからの質問に答える形式です。

続きを読む »

センサリーエッセー:こころの程度問題、どこから考える?

 
社会に生きる上での障害は程度問題なのだから、精神障害のひとつである発達障害も程度問題である。ただ精神がどんなものであるか、まだあまりわかっていない時代だからこそ、この程度問題は難しい。

研究者は今必死に研究しているし、社会の構成員も理解しようとしている。しかしまだ時間がかかる。だから発達障害に関することは、さっと解決してスッキリできないことである。つまり、苦渋である。

その本質から外れていない提案には実がある。センサリーデザインは感覚の程度問題を扱い、試みる。

耳元で羽虫が飛べば不快。例えばそんな感覚における個々人の程度問題を実際に捉えようとすること。そこから得られたものを基に設計を行ない、そのひとの「正常」を創る。そこから始めていくというアイデア。

それがセンサリーデザイン。
 
 
ユミズタキス